バースデイガール〜村上春樹〜

バースデイガール

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(2017年11月30日発行)

新刊本の中に、村上春樹の本があって、

しかも!

薄くて、これなら読める!

と、借りてきました。

あとがきに書いてあります。

15年ばかり前に、誕生日にまつわる話を集めたアンソロジーをつくろうと思い立ち、

10編ほどのバースデイストーリーを集めてきて、それを自分で翻訳した。

でも1冊の本にするにはまだ少し量が足りないみたいなので、

それなら自分でひとつ、誕生日をテーマにした

オリジナルの短編小説を書こうと思った。

自分で書いた方が手っ取り早い、

ということなのでしょう。

で、ワクワクしながら

読んでみました。

これは、本の内容はさることながら

イラストが奇抜で凄いです。

イラスト自体が、物語を持っていて、

ひとつだけ夢をかなえてくれる

というよくある話を、

大いにカバーして、補足しているというか。

村上春樹らしさって

ハルキストにしたら、どういうところにあるのか

わかりませんが、

願いのかなえる瞬間の描写を

書き写します。

美人になって、お金持ちになっても

その結果自分はどうなっていくのか。

私にはうまく想像が出来ないんです。

かえってもてあましちゃうことに

なるかもしれません。

私には人生の仕組みが

よくわからないんです。

老人は急に空中の1点をじっと見つめた。

額のしわがいっそう深くなった。

まるで思念に集中する脳味噌のしわみたいに。

彼は空中に浮かんだ何かを

たとえば目に見えないくらい微小な羽毛のようなものを

見ているようだった。

それから両手を広げ、

腰を軽く浮かせ、

勢いよく手のひらをあわせた。

ぽんという乾いた短い音がした。

そして椅子に腰をおろした。

指先で額のしわをやわらげるように

ゆっくりなぞり、

静かに微笑んだ。

これでよろしい。

これで

君の願いはかなえられた

。。。。。

最後の瞬間の大きな転換のようなものは

彼女を待ち受けているのか?

村上春樹のあとがきは

こう締めくくられている。

最後の謎めいた言葉に惑わされてはいけない。

意外とすでに

すんなりと手にいれているのかも

しれないのだから。

鯛をいただいて

潮汁にしたり、焼いたり煮たりして、

完食しました。

母も、私も、1月生れなので

今年は、この鯛の美味しさが

身に沁みました。

この本のメッセージ誕生日は大切に。

もう歳はいらないよ

まあそうおっしゃらず、

その日くらいハッピーに過ごしたいもの。